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うちでは読売新聞をとっています。
今回の森口氏の報道の件、最初に報じた読売新聞や共同通信の科学リテラシーを問う声が大きいように思います。
たしかに読売新聞は大きな間違いを犯しましたがすぐに「誤報の可能性が出てきたため事実関係を検証いたします」という声明を掲載し、その後誤報の可能性が高まった際は大きく謝罪文を掲載した上で検証特集を続けた点はもうちょっと評価されてもいいのではないかと思っています。少なくとも今回の一件をして「これだから大手メディアは信用できない」と大手メディアを十把一絡げに批判する例に使うのが適当かどうかについては僕は大きな疑念を持っています。誰だって間違いは犯します。しかし大事なのは素直に過ちを認め次のステップに移ることなのではないでしょうか。どこぞの経済新聞は日常的に"飛ばし"記事を連発し、のちにその報道が誤報だとわかったり、その報道がもとで構想や合併話が破談になったりしても隅っこに小さく「訂正」を載せるだけです。系列の雑誌やウェブサイトで検証コラムが載ることはありますが、本来は毎回今回の読売新聞のように一面に大きく「訂正」ではなく「謝罪文」を載せるべきなのではないでしょうか。
そんなことを考えていたら、江川紹子氏がツイッターで自身の経験に照らしてこの問題の本質を衝く意見を述べられていらっしゃいました。
「マスメディアの誤報を防ぐ方策と現状」 - Togetter
みなさんはこの問題、どう考えましたか?
*読売新聞東京本社編集局長の名で発表した謝罪文
今回の事態を招いたことに対し、読者の皆さまに深くお詫わびいたします。
読売新聞は今月11日朝刊1面に、米ハーバード大の日本人研究者らがiPS細胞から作った心筋細胞を重症の心不全患者に移植したという記事を掲載しました。
京都大の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞することが決まった直後で、難治の病に苦しむ患者さんにとって「夢の治療」を身近に感じられる記事だったに違いありません。本社には、読者の方から「心強く勇気付けられた」という声も届きました。
しかし、「初の臨床応用」の朗報に疑義が生じました。自ら本紙記者に売り込んできた東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」を称する森口氏は、口頭での発表を予定していた日、国際会議の会場に姿を現しませんでした。また、ハーバード大も、手術を実施したとされた病院も、移植手術を否定し、論文の共同執筆者に名を連ねる研究者も、論文の存在やその内容を知らないなどと答えました。
「事実だ」と主張し続ける森口氏の説明は客観的な根拠がなく、説明もまったく要領を得ません。
私たちはそれを見抜けなかった取材の甘さを率直に反省し、記者の専門知識をさらに高める努力をしていきます。
本紙は過去にも森口氏の記事を取り上げています。そのうちの2010年5月の記事について東京医科歯科大が12日、同大での実験や研究を否定しました。ゆゆしき事態であると認識しています。
iPS細胞の臨床応用の実現に大きな希望を抱いた患者さん、こうした患者さんを救うために日々、地道な研究を積み重ねている多くの研究者の皆さんの気持ちに報いるためにも、徹底的な検証作業を続けていきます。
(2012年10月13日07時08分 読売新聞)
関連記事:
11日朝刊などに記事掲載 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
「iPS心筋移植」報道、事実関係を調査します : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
米病院は全面否定 iPS臨床応用、日本人助教授発表 日米で事実関係に疑義広がる - MSN産経ニュース
【おわび】iPS移植は虚偽…読売、誤報と判断 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
森口氏の記事、読売6本掲載…5本で詐称の肩書 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
本社も2年前に森口氏の記事掲載 事実関係調査 :日本経済新聞
【iPS細胞移植】森口氏「ちょっとオーバーに言ってしまった」 記者会見一問一答 - MSN産経ニュース
ゼミの人間関係が希薄になったと言われて久しいです。
この傾向はとくに文系で顕著で、就職活動が早まってきたのと期を一にして、授業を軽視しての就職活動、あるいはそれに応じる形で教員や大学側が卒業論文の提出を緩和したのと関連した現象のようです。
あるゼミでは入ゼミ後1年後の出席率が半分以下、ゼミ運営がままならない状態で担当教官も何をしていいかわからない状態。またおなじ指導教官のゼミでありながら前後の代で交流の全くない例なども多くあるといいます。
ゼミ教育に力を入れるため、各大学や学部では主に初年度教育にレポートの書き方や文章構成を学ぶ少人数制の授業を導入するなど様々な取り組みを行っています。
さてそんななか慶應義塾大学では他学部のゼミに入室して卒業単位として計上することが可能な取り組みをやっているそうです。以下のリンクでは実際に他学部ゼミに入室した学生と受け入れている教員のインタビューが紹介されています。その中にはももクロのコピーユニットとして話題のにじいろトマトメンバー宗かおりさんのインタビューも含まれています。
一定の世代より上のひとたちに聞くと、かつては有名な先生のところには自然と他学部や他大学からモグリの学生が集ってきたとのこと。僕自身履修登録上のゼミと別に先生に頭を下げてモグリでゼミをやらせてもらってますが、人脈の広がり方や両先生の学術的スタンスの違いなど、2ゼミの両立というのは非常に意義深いものになっています。
実は僕の所属する明治大学商学部には、商学部特有のマーケティングや会計学、などを学ぶ商学専門演習のゼミとフランス文学、日本文化史、心理学などの教養科目を担当する教員のもとで学ぶ総合学際演習がそれぞれ多数開設され、別々に単位として計上されます。ゼミの入室は強制ではないので商学専門ないし総合学際のどちらかのゼミだけでも良いし、双方からひとつづつ選んで入室しても構いません。これを商学部ではダブルコアと呼び、ひとつの売り物としています。
現状、2ゼミの両立はどうしても個人の努力になってしまい、どうしてもグループ課題の期日が重なった場合などは苦労しているようですが、僕の場合など、個人研究の比重の大きいゼミの場合非常に上手くいっています。
商学部ではダブルコアを継続させるためのサポート体制が欠如していて、1年11-12月のゼミ選択時でダブルコアを選択していた学生の半数近くが卒業時総合学際ゼミを切り捨てているようです。学部事務室としては夏季休業中のゼミ合宿期間がかぶらないように先生方に対して指導をするなどしていますが、そんなのは忙しい先生の都合を無視した行為です。
ゼミでの悩みを先輩が聞ける体制、あるいはゼミ生と担当教官が密接に連絡を取り合える体制などを制度として確立していけばもっとうまくいくと思います。
「日本維新の会」の名称問題
2012年9月28日、大阪市の橋下徹市長らを中心とする地域政党大阪維新の会が発展的解消し、現職国会議員9人を加え政党要件を満たす新党「日本維新の会」が正式に発足しました。
ところがこの「日本維新の会」の名称、既存の政治団体との兼ね合いでいろいろと問題があるようです。
まず、大阪維新の会が結成された2010年の翌2011年2月、民主党の原口一博(当時総務大臣)が維新の会などの地域政党との連携を視野に同党内の議員や同党を離党した議員を糾合して組織した議員グループが「日本維新の会」という名称でした。
小沢氏の別動隊?…維新連合の準備会合に58人 YOMIURI ONLINE 2011年2月24日
(また2012年5月には東京都の石原慎太郎都知事が自身が代表となり設立予定・構想中の政治塾として「日本維新の会」の名称を明かしましたが、こちらは10月現在も具体的な発表がなされていません。)
ほかにも全国のいくつかの団体が「維新の会」の名称を便乗的に使用していました。
橋下市長にキバ向く「維新の会」も(東京スポーツ 2012年9月7日)
また、幸福の科学の大川隆法氏は自信が製作総指揮を務めた映画「ファイナル・ジャッジメント」に登場する架空の政党「未来維新党」(幸福実現党をイメージ)について「橋下氏がパクリだ」とする旨の主張を信者向けの集会で発言している模様。
「未来を開く悟りの力」を拝聴して~2ちゃんねるの使者さん|ポラリスのしあわせってなあに
原口氏の団体については、原口氏が不快感を表したものの、読売新聞などの取材に対し総務省では登記上問題がないとの見解が示されていました。
ところが、いまになり巷間(とくに2chやtwitterなど)をにぎわせているのは、この「日本維新の会」の名称がなんとドクター中松氏により商標登録の出願がなされていたとの話題。
「日本維新の会」 既にドクター中松氏が商標登録していた - 夕刊アメーバニュース
商標登録が他団体によってなされていることは政党としての活動に限れば支障がないのですが、政党の名を冠してのパンフレット冊子などの有償配布などに際し権利者の許諾が必要になることが予想されます。中松氏の出願は法務局に棄却されていたそうですが、維新の会では今後他の個人や団体が商標として登録するのを防ぐために自ら商標登録出願を検討しています。
「日本維新の会」商標登録出願へ:ニュース:関西発 - Yomiuri Online 読売新聞
紛らわしいの大学名
ところで、ここからが本題なのですが、学校名にも似た名称が多いですよね。たとえば明治大学と明治学院大学、明治薬科大学はそれぞれ明治時代設立であるという以外とくに共通点がない別団体です。また中央大学の名前は前身である英吉利法学校が「日本の中央である東京の中央である神田で創立された」ことに由来するとされているのに対して、全くの別法人である中央学院大学も前身が東京の中央区で創立されたことに由来するようです。(尚、神田は当時神田區=現在の千代田区 だが当時「中央区」は存在せず一般的概念としての中央) ちなみに中央大学は名前が似ている縁もあり韓国の中央大学校(チュンアンテハッキョン)と協定を結んでいます。
昭和大学と昭和女子大学、昭和音楽大学、昭和薬科大学も紛らわしいですね。こちらもいずれも設立は昭和の初期です。特に医・歯・薬・保険医療学部を擁する昭和大学と昭和薬科大学は紛らわしいですね。
あるいは武蔵大学と武蔵野大学(旧武蔵野女子大学)、武蔵野学院大学(埼玉県狭山市)、武蔵野短期大学(武蔵野学院大学と同系統)、武蔵野美術大学(小平市)、武蔵野音楽大学(練馬区)、武蔵丘短期大学(埼玉県比企郡吉見町)、武庫川女子大学、北海道武蔵女子短期大学なんかも混同しそうですね。"武蔵野"の地理的概念が広いこともあって各大学のキャンパスが密接していたり全く違うところにあったりするのも興味深いです。
武蔵大学はあの武蔵中学・高校と経営的には同系なのですが、なにせ進学校で知られる同高校ですから内部進学者は僅少。経営的には同系列だがカリキュラム上は別、というスタンスをとっています。キャンパスも隣接しています。
武蔵野学院大学も武蔵野中学校・高校と同じ系列です。
北海道武蔵女子短期大学は東京・武蔵大学の同窓有志と地元の有力者らによって設立された経緯があるそうです。現在同大学との直接的かかわりはありません。
帝京グループはどこへ向かう?
一方でおなじグループ内なのに法人やキャンパスが乱立している例もあります。
東京理科大学は東京の九段・神楽坂を中心に千葉県の野田、埼玉県の久喜、さらに北海道の長万部にキャンパスを持ちますが系列校として山口東京理科大学、諏訪東京理科大学の両校が設置されています。
極め付けは帝京グループ。グループでおなじロゴマークを使用するなどしているが、グループ内の各大学・各学部間の交流は希薄で、なぜその学部とその学部が同じ大学なのか合理的に納得はいかないような複雑な組織構造です。
八王子・板橋・宇都宮・福岡などにキャンパスを有するほか1995年に帝京技術科学大学を改組した帝京平成大学が池袋・千葉・ちはら台・幕張にキャンパスを有する。2013年からは千葉キャンパスの薬学部、池袋キャンパスと千葉キャンパスの現代ライフ学部全学科などが中野の新キャンパス(旧警察大学校跡地)に移転。4キャンパス体制となる。さらに帝京科学大学が足立区の千住、山梨県の上野原、山梨市の3キャンパスに生命環境学部、医療科学部、こども学部がある(キャンパスの区分は学科単位で、学部としては入り混じっている)、上野原キャンパスにはさらに理工学研究科大学院が設置されている。
キャンパスがタテ割り化されておらず同じ学部でも学科によって全く違う場所にキャンパスがあったり、それによって同じ学部内でも全く交流がなかったりと、所謂多キャンパスマンモス大学の強みを生かせていない感が否めない。しかも、これら3大学すべてに柔道整復学科が設置されているなどカリキュラム上の、あるいは地理的棲み分けも曖昧だ。
さらに、帝京大学グループ内には学校法人帝京大学が運営する帝京大学短期大学、学校法人帝京平成大学が運営する帝京平成看護短期大学、学校法人帝京学園の運営する帝京学園短期大学、学校法人沖永学園が運営する帝京短期大学の4つの短大がある。あなたの会社の同僚や後輩がこれらのいずれかの出身であった場合誤まりなくこれらを区別して認識できるでしょうか?
堀越学園が法的処分を受けたニュース
といった話題をツイッターでしていた10月4日、タイムリーなニュースが飛んできました。
群馬の学校法人に解散命令へ 創造学園大など運営 - asahi.com
群馬県で大学・専門学校・幼稚園などを運営する学校法人堀越学園が経営の悪化・杜撰な経営体制で法人解散命令を出されたという話題。現役の在学生を多数抱えた教育機関に対するこうした措置は極めて異例で、学生・園児の今後の去就に注目が集まっています。
堀越学園といえばタレントや女優・モデルを多く在籍させる東京の堀越高校が有名ですが、こちらは同名の全く無関係の法人。なんと、学校法人名はしばしば同名の別法人が実在するというのです。
なぜそんなことになるのか?ググったら興味深い文章が出てきました。
こちらは学校運営機構株式会社の創立者で、学校法人八洲学園の理事長でもある和田氏が学校のつくるための諸ルールや慣例について開設するサイトなのですが、これによると"「同一所在地でないかぎり」既存の学校法人と同じ名称でも構わない"そう。だからwikipediaの各項目は「堀越学園_(東京都)」などと曖昧さを回避するための()内が都道府県名なんですね。
ほかにも「学校法人中野学園」は東京で明治大学中野中学校・高等学校を運営している法人と静岡県浜松市でオイスカ高等学校を運営している法人のふたつがあり、両者は全く無関係です。また「学校法人上野学園」は明治期の上野女学校をルーツとして東京で上野学園大学(2009年ヴァン・クライバーンコンクールで優勝したピアニストの辻井伸之さんが在籍した)・上野学園中学校・高等学校などを運営する法人のほか、広島県で専門学校を運営している法人があるようです。
これらのケースは、法人の名称を創業者の苗字や開学した地名などに求めたもので、登録する所在地が異なっていたために認められています。この所在地、どのレベルで離れていれば認められるのでしょうか?都道府県?区市町村?いずれにしても、上記の3つの例はかなり地理的に互いに離れていますね。同名の法人が距離的に近い場所にある場合、申請が認められるかどうか以前に混同されやすいので一般的に避けられていることが考えられます。現に東京を中心に幼稚園・小中高大学を運営している学校法人聖学院と名前の似た玉川聖学院中学校・高等学校を運営するのは学校法人玉川聖学院という組織。都内の人気校成城中学校・成城高等学校を運営するのは学校法人成城学校で、分流して成城大学や、世田谷のやはり人気校成城学園中学・高等学校を運営するのは学校法人成城学園となっています。
ちなみに現在の会社法では同一名称の会社の設立が認めれているようです。有名な会社名を意図的に似せて営業活動をしようとした場合などは不正競争防止法によって取り締まられるそうですが、実際には故意でないケースでも商標上の祖語が生じ当事者間で商標の利用に関する使用許諾契約あるいは利用差し止めを求める裁判などが行われるでしょう。
ゆとり第1世代ナオヤコイケがあなたを新感覚の音楽鑑賞体験へといざなうトラックリスニングイベントネオホットクラブ。2012年7月19日に開かれた第5回のゲストはビバップダンサーのIZMさん!ネオホットクラブ初のミュージシャン以外のゲストでしたが、「踊れる音楽」というフィルターを通すことでジャズ全体のあらましが見えてくるとても興味深いトークとなりました。
今回は試験期間前ということもあり、過去回でスタッフをしていたメンバーがことごとく欠席し、僕とはぎくんだけというなかせっせと頑張って成功させました。
当日の様子はこちら↓から
http://www.ustream.tv/user/neohot
とぅぎゃったーのツイートまとめもあります。
当日は当初から多くのお客さんが集まり・・・、と冒頭では紹介されていますが実はお客さんが集まり始めたのは企画がはじまってから!このコイケさんのMCはハッタリなのでした。嘘から出たまことというか、とにもかくにも結果オーライです。
5回目にしてあかされるネオホットクラブの名前の由来なども興味深かったですが、過去回とは大きく違う趣向の選曲に、頭がついていくのは大変でした。が、さすがはダンサーのセレクトしたトラックだけあってカラダはガッツリついていきました。
まず一曲目、タニア・マリアの"Sangria" (album 'Come with me')、ここからしてまずジャズ研界隈で聴いてるひとが思い浮かばないタイプの音楽ですが、CDの開封をお客さんに頼むという誰得謎展開ののちなおもディスクへの到達に苦戦するコイケ氏・・・。やっとたどりついたサウンドはノリノリのラテンファンクチューン!これは踊れそう!どことなくハービー・ハンコックのカンタロープ・アイランド(というかUS3のカンタループ)にも似ていますね。
ここからIZMさんの渡米、渡英経験、ビバップやi.d.j.(i dance jazz)との出会いへと話が膨らんでいきます。
校内でダンスブームをつくった学生時代とかかっこいいですね。
2.Pharoah Sanders "You've Got To Have Freedom" - album 'Journey to The One'
ジャズやってる人のなかでサックスといえばジョン・コルトレーンだが、踊るサイドのひとたちから有名なのはじつはファラオ・サンダース。けたたましくあらぶるサックス!
ほかにはポストバップのアルトサックス奏者ボビー・ワトソンなども人気のよう。
3.Side Effect "Always There" - 'BEST of BGP'(omnibus)
BGPというレーベルのレーベルベストのファーストトラック。BGPはBeat Goes Publicの略で、ジャズ・フュージョン系のミュージシャンがレコーディングに参加した作品もラインナップしたイギリスのレア・グルーヴ専門レーベル。渡英して4ビートで踊る文化に触れる前のIZMさんは、テンポが速く抽象的でつかみづらい4ビートではカウントがとれず、8ビートのしっかり感じられるファンクなどで踊っていたという。これはそうしたなか日本で見つけ買った一枚だそう。
4.Pharoah Sanders "Summun, Bukmun, Umyun" - album 'Journey to The One'
ここでふたたびのファラオ・サンダース。すごいタイトルだが演奏もすさまじい。
5.Kaidi "oh_yeh"
ドラムンベース系のトラックメーカーがドラミングのオカズの部分を抽出したような打ち込みをヒップホップやアフロミュージック、ジャズなどと融合させたのがこのブロークンビーツ、Kaidi KatのトラックはSoundcloudでも聴ける。
今回の目玉はなんといってもセッションタイム。
ここまで話で聞いてきた「ジャズで踊る」というのがどういうのことなのか、実際に見せていただきました!!
小池直也(as) 栗山雄暉(tp) 渡邊暢生(p) 戸谷仁一(b) 小島めぐみ(per) 小野晃平(ds) からなるバップルームジェネレーショントーキョー
とIZMさん、lab bonita staxのおふたりほかIZMさんの知り合いのダンサーの方々が参加し会場はダンスホールに。
なるほど演奏にしっかり反応して変わっていくダンスはおもしろいです。
演奏に参加したドラマーの小野さんも終始とても興奮していました。小野さんはタップダンサーとは共演歴があるそうですが、タップのひととやるときとはぜんぜん違ってやりやすいと喜んでいました。
次回はぜひIZMさんのダンスパフォーマンスを見に行きたいですね。
次回のネオホットクラブはニコニコ動画でジャズ作品を投稿するボカロPのおふたりをゲストに8月30日(木)
@サロンド冨山房FOLIOにて。
ネオホットクラブtwitter → @neohotclub
ネオホットクラブfacebookページ → Neohotclub
Ustream Channel → neohot
以前こちらの記事(米騒堂 - Kenny's blog )で去年の夏コミ(C80)を手伝ったときの告知をしましたが、今年もやってます。しかも今回は前回企画に比べて製作にコミットするレベルが上がっています。
今年の出品は「東京夜さんぽガイドブックvol.1」!そう、僕のついったーのメイン活動ともいえる「よるさんぽ」の過去7回の参加レポートがブックレットになりました!僕もそのうちの一部で執筆に参加しています。
またまた大学のサークルの合宿とかぶっているため当日僕本人不在なのですがサークル米騒堂はコミックマーケットC82の3日目東5パ25に出展しています。
よるさんぽというのは米騒堂リーダーでもあるあさげ氏(@Asage)が皐月ヨウ氏(@yo_satsuki)と主催するイベント(※ほんとうはいいだしっぺはへげさん(@hegefog999))で、まあ端的に言うとついったーを通じて集まったひとたちで東京の湾岸沿いを夜通し歩いてみたら楽しいんじゃないかという集団深夜徘徊なのですが、建設中の注目スポットや工事中の道路、深夜の工場街に誰もいない公園など、ドキドキする光景がつづき、ゴールで見晴らしの良い場所に出てみんなで朝日を見るのが恒例になっています。
僕はよるさんぽに参加するまでじつはあさげ氏や皐月ヨウ氏はじめよるさんぽ組の面々やツイッターの人たちに会ったこともなかった(それどころか参加者のなかであさげさんしかフォローしてなかった)のですが、
①初回開催時地元を通るルートだった
②よくひとり夜中さんぽをしていた
③歩くのが好き
④主催がおなじ大学の先輩らしく、会ってみたい
程度の理由で、飛び入り参加してしまい、いまではそのディープな世界感にすっかり魅了されています。
過去開催したよるさんぽには東京の湾岸沿いで開催、ふつうはあんまり夜一人で歩かないエリアを敢えて歩く、といった特徴がありましたが、この本を期によるさんぽ参加者が増えるとともに、真似をして僕らのあずかり知らぬどこか遠くの土地で集団でよるさんぽするひとたちが出てきてくれてもいいなと思ってます。
さて、僕に声をかけておいていただければコミケ後でも買えます(在庫がある限り)ので、コミケに行けないというひともぜひ興味があれば買ってみてください。
先日江下先生が「読書とは自分の頭でなく他人の頭で考えることである」というショーペンハウアーの言葉を引用されいましたが (— Twitter / massa27(ESHITA masayuki): 「読書とは自分の・・・)
他人の頭で考える訓練の場である読書、読んだ本のメモや記録を残しつつ、それをツイッターやフェイスブックを通じて友達に紹介するサービスがあります。それがこちらの「読書メーター」
facebookやtwitterに連携して友達を探して「お気に入りに登録」することで、友達とどんな本を読んでいるかを確認しあえます。
コメントや感想は投稿時にtwitterやfacebookに連携して投稿もできます。
趣味が近くて使っている友達が多いと、気になる本の感想を読めたりして楽しいです。知らない人が書いたamazonのレビューより、人柄を知ってる知り合いの書いたレビューのほうがなんとなく信用できそうな感じ、しません?
同種のサービスにブクログなどもあるので、使い勝手のよさや使ってる友達の多さで比べてみてください。
また、似たようなサービスで映画の感想を投稿するなら ciatr.jp というのがあります。こちらのほうはまだまだ利用者が少なくデータベースが充実していないのが残念ですが、どんどん登録して拡充していきましょう。
日本法人もがんばっているのは十分理解できるのですが、ユーザー視点でぜひ、USのモノフォニックな思考にぜひイノベーションを与えてくださいませ!
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うーん、なるほど・・・。
毎回ゲストを招いてミュージシャンのお気に入りの音楽を聴き、それについて語りあう新感覚音楽鑑賞&トークイベント、ネオホットクラブ!第1回と第2回はメランコリーキャッツ部室での開催でしたが、第3回では部室では処狭しと駿河台下のジャズ喫茶GRAUERSに会場を移しての開催でした。場所は明大通りと靖国通りのぶつかる駿河台下交差点のショートカットコース、明大通りからはなまるうどんとスパイスキッチンのあいだを右折したところ。店主は元スウィングジャーナル誌の古庄紳二郎さん。
そして、ゲストはなんと類家心平さん!自身の活動に加え菊地成孔との各ユニット、『坂道のアポロン』などサウンドトラックへの参加など、若手の中でいちばん忙しいトランペッターです。ルックスにも注目が集まり女性誌で紹介されるほど。元海上自衛隊大湊音楽隊という異色の経歴の持ち主で、上京後はクラブジャズユニットから音楽キャリアをスタートさせます。吹奏楽、クラブジャズ、ビバップ、ポストバップを悠々と渡り歩く実力派。
はたして類家さんはどんな音楽を紹介してくれるんでしょうか。
会場セッティング中、類家さんを呼びに行ったはずの主催小池さんが不在の中類家さん本人がひとりで会場に現れるというハプニングが起こり、さっそく会場はどよめきますが、やや緊張した表情でスタート。キャパの小さな会場は満席です。
まずは小池さんリクエストで、類家さん初期のキャリア、クラブジャズユニットのurbから。"Bossa No.5" ギターとキーボードが爽快なキレのあるカッコイイナンバーです。
類家さんは「もういいですか、もういいですか」と終始恥ずかしそうな様子。さながらバラエティ番組の収録でデビュー曲を流されている元アイドルの気分でしょうか。
ここから類家さんのキャリアを時系列順に追っていく形でトークが展開、それにあわせてマイルス・デイヴィスなど類家さんの好きなアーティストや影響を受けたアーティストの音楽も紹介されていきます。
なお、紹介されたトラック一覧は後日ネオホットクラブオフィシャルウェブに公開される予定です。
5/20更新・ネオホットクラブオフィシャルウェブが更新されました。http://neohotclub.web.fc2.com/03.html
また、今回の模様はUstreamで中継配信されていました。現在録画が視聴ですのでぜひご覧ください!
http://www.ustream.tv/recorded/22643815
なかでもおもしろかったエピソードは類家さんが参加した「ラクダカルテット」というユニットでの逸話、類家さんは多忙な菊地成孔氏と入れ替わりのような形で加入したものの、菊地氏もしょっちゅう遊びに来ていたので、そこで親しくなったのだとか。当時cure jazzでUAとユニットを組んでいた菊地成孔に対して、「ライブを観に行きたい」と言ったところ、「じゃあ吹いてよ!」と(なんというムチャブリwwww)いうことでBunkamura Orchard Hallでの共演が実現したのだとか。
最後に菊地成孔DCPRG(Date Course Pentagon Royal Garden)の最新作"Second Report From Iron Mountain USA"をご紹介しておしまい。
その後、スタッフらとのささやかな打ち上げにも参加してくれた類家さん、ここでもいろいろおもしろいお話が聞けましたが割愛。後日東京JAZZ2011のパンフレットを見返していると菊地成孔DCPRGのアーティスト紹介ページに前回のゲストである津上研太さんと類家心平の説明文があり、東京JAZZで8000円かけて演奏聴きに行くようなひとと、たかだか1000円くらいでこんな近距離で直接お話ができるネオホットクラブのすごさにちょっと鳥肌が立ってしまいました。
のちに話題になったのは、なんと類家さんが自身のHPのライブ・スケジュール欄にこのネオホットクラブを載せていくれていたこと!ビッグイベントになりました。
http://ruike.daa.jp/infomation.html
※※次回のネオホットクラブは6月12日(火)、Wujabinbin、在日ファンクのゴセッキーことサックス奏者の後関好宏さんをゲストに行います、いままでのゲスト以上にハチャメチャなトークが期待されるということで楽しみです!
詳細は後日ネオホットクラブ公式twitterで!
///NEO HOT CLUB///
(2012.4.26 Thu)
メランコリーキャッツの部室に津上さんをお迎えして、小池さんとのフランクなトークライブみたいな感じで、津上さんの音楽遍歴を聞きながら実際にその音源をかけて鑑賞してました。
詳しい様子はめ~んずスタジオのアスカさんにお任せするのでこっち読んでね。
http://blog.livedoor.jp/mensstudio/archives/53852385.html
紹介されたトラック一覧がこちら(ネオホットクラブ公式サイト)
http://neohotclub.web.fc2.com/02.html
少年時代聴いていた音楽として紹介された渡辺貞夫の「サンダンス」のライブ映像がありました。
同時期カシオペアやスクエアなどのフュージョンも聴いていた津上少年、「ジャズってなんなのかよくわかんないけど、貞夫さんのはこれジャズだな。」と思って聴いていたそう。
ラジオやレコードで聴くナベサダに憧れた津上少年はついに新宿ピットインで行われたナベサダさんのライブのチケットを手にしますが、そこで行われていたのは上の「サンダンス」などとは全く異なるスタンダード/アコースティックジャズのライブでした。いままで聴いてきたフュージョンとはまったく異なるスタイルと観客の熱狂ぶりにここでもまた衝撃を受けます。なかでもある曲はテーマが捉えられず「しょっぱなからアドリブしはじめた!」と思ったそう。「しかもお客さんたちが大合唱を始める」後にラジオで放送された録音を聴いてその曲名が"Oleo"だと知るやレコード屋さんに買いに走りますが意外にもナベサダはこの曲を未収録。ナベサダさんがライブでやるくらいだから有名な曲に違いないと勘を働かせ(そして的中するのですが)マイルス・デイヴィスの「Bag’s Groove」のレコードを見つけ聴いてみるとライブでの超絶的な速いテンポではなくまったりした曲ではないですか。実はテンポを変えて演奏しているだけなのですがあまりの雰囲気の違いに津上少年「ジャズの世界では全く違う曲におなじタイトルをつけてしまうことがよくあるのだ」と考えたと語っています。
ジャズの世界でよく演奏されるスタンダード(定番)曲であるソニー・ロリンズの「Oleo」、テンポの違う2バージョンの動画をどうぞ。
津上さんの興味はジャズに留まらず、ポップスもかなりの数を聴いています。英米のロック/ポップスミュージシャンのバックをジャズミュージシャンが務めることもしばしばですがそういった中に名演が残されているのを津上さんは見逃しません。
ここでは持ち合わせがなくてネオホットクラブの会場で聴くことができなかったビリー・ジョエル1977年のヒット曲「ジャスト・ザ・ウェイ・ユー・アー」(邦題:『素顔のままで』)を、フィル・ウッズのサックス・ソロに注意して聴いてみましょう。
うーん、いい曲。脇を固める中にもリチャード・ティーやラルフ・マクドナルドらジャズ畑のミュージシャンが多く参加しています。
次に紹介されたのはなんとドナルド・フェイゲン1982年のアルバム「ナイトフライ」から!「マキシン」でのマイケル・ブレッカーのサックス・ソロです。津上さんいわく、マイケル・ブレッカーの一番いいソロだとのこと。
ムード満点です。このアルバムではほかにラリー・カールトンやランディ・ブレッカー、ロニー・キューバ、ジェフ・ポーカロ、マーカス・ミラーら有名ミュージシャンが多数参加しています。
次に紹介されたのはジャズで最も有名なレコードジャケットとして有名なソニー・クラーク(ピアノ)の「クール・ストラッティン」からのタイトルトラック。さきほどまでのフュージョン路線から一気にジャズらしいジャズで攻めてきましたね!メンバーはアート・ファーマー(トランペット)、ジャッキー・マクリーン(アルトサックス)、ポール・チェンバース(ベース)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラムス)
マクリーンのソロは3:56付近から。簡単なフレーズの連続を絶妙に良いソロに仕立てています。マクリーンはかなり拍を遅く引っ張って刻んでいて「リズムを点ではなく面でとらえる」のを説明するときの好例なんだそう。
おつぎはモダンジャズの父チャーリー・パーカー "The Song Is You"
やはり拍がかなりうしろに引っ張られて演奏されています。これはズレているわけではなくてリズムを面で捉えて、面同士の接地点をうしろに設定した結果なんだとか。
つづいてもチャーリー・パーカーの1952年ヴァーヴ・レコードからの作品"the Genius of Cherlie Parker #3 - Now's the Time"から、"Kim"
さきほどの"Oleo"と同じ「循環」と呼ばれるコード進行の曲です。この曲では実際にしょっぱなからアドリブをキメていますね。若き日の津上氏はこれを超スロー再生してどうやって吹いているのか聴いてみたそう。こんなに早いテンポでムチャクチャ吹いてるみたいに感じるのに、スロー再生させてもちゃんと後ノリでスウィングしていた!恐るべきチャーリー・パーカー!
と、全部紹介したいのですがちょっとスペースを取り過ぎましたね・・・。
最後にデューク・エリントンのエッセイを小池直也さんが朗読しながら、津上さんのサックスを演奏するパフォーマンスで終了しました。
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