以前このブログで日本ユニセフ協会の被災地に本を送る活動を紹介しました。(http://kennysblog.typepad.jp/blog/2011/03/東日本大震災の被災地に本を送ろう。「ユニセフ ちっちゃな図書館」プロジェクト.html)
おかげさまで勇林堂書店からは文庫本・単行本など児童書41冊を高輪のユニセフハウスに届けることができました。4月1日(金)までで推計約8万冊が集められ、4月2日(土)には第一便が石巻市の4つの避難所に届けられたそうです。(http://www.unicef.or.jp/kinkyu/japan/2011_0404.htm)
「ちっちゃな図書館」プロジェクトの募集はおわりましたがまだまだ被災地に送る本を募集している団体がほかにもあります。
・ホームページのアクセス解析ツールなどでおなじみNinja Toolsの運営会社サムライファクトリーが募集しているマンガ本を送る取り組みは先日ご紹介しましたが(http://kennysblog.typepad.jp/blog/2011/04/被災地の子供たちに漫画を送ろう-ninja-tools.html
)(持ち込みは4月9日(土)と10日(日)、郵送は18日(月)まで)
ほかにもさまざまな取り組みがあるので、リンクをご紹介したいと思います。
・ターシャ・チューダーの絵本の翻訳などで知られ、IBBY(国際児童図書評議会)国際理事を務める末盛千枝子さんが発起人となった「3.11 絵本プロジェクトいわて」にも多くの絵本が寄付され、現在では一時受け入れが中止されています。ボランティアが被災した地域の避難所や学校・保育施設などへ配送・開梱さらに読み聞かせまで行うのが特徴です。こちらでは活動資金の寄付も募っているのでぜひ続報に注目していてください。
・読み聞かせやワークショップを行う「子どもと見る風景」kodomiruという団体を中心にした個人や企業の有志「みんな、おなじ空の下で」での活動では、「絵本プロジェクトいわて」を含めいくつかの団体と連携して絵本を集めていましたが、この活動を通じたルートでの絵本の募集は現在は終了しています。上記のリンクから活動報告が読めますが、そのうちのひとつをピックアップします。http://www.joicfp.or.jp/jp/2011/03/31/8723/
・このうち仙台の「こどもとあゆむネットワーク(あゆむネット)」ではまだ絵本の受付をしているようです。
・また協力する山梨県小淵沢在住の絵本作家杉山亮さんは仙台への絵本配送の集中による混乱をさけるため自宅でも絵本の受付をしています。両者とも杉山さんのホームページに詳しい要綱や送る際の注意などが載っています。これは普遍的に役立つものなので引用させていただくと、
団体でいくつかの箱になる場合には
次のようにわけて送ると
地元側の負担が少し楽になります。
1 赤ちゃん絵本
2 絵本
3 児童書
4 その他
もちろん、厳密にわけられないものもありますが
なんとなくでも、わけられるならそうしてください。
箱の外側に
マジックで「絵本何冊」「児童書何冊」とか
書くのも有効です。
ぼくのホームページで紹介している
特製記入用紙を使うのはもっといいかと思います。
あとはくれぐれも
「おもしろい本」を選んで送りましょう。
本ならなんでもいいのではないので、
あくまでも贈りものです。
贈りものは自分がいいなあと思うものを
贈るのが原則です。
廃品回収をやっているのではないので、
あまり古い本や
ぼろぼろの本はやめましょう。
新しく買う必要はありません。
それは義援金でだしましょう。
もちろん、個人で送っていいのですが
できるなら声をかけあって
みんなで数をそろえて送ったりすると
その作業も楽しいです。
うんとたくさん集まるなら
みんなでトラックをしたてて東北に向けて走りだすと
いうてもあります。
送る費用の一切は各人持ちです。
まちがっても「着払い」にはしないでください。
こういう状況なので
互いに身銭を切るということで
どうぞ、ご了承ください。
必ずご自分の名前と住所をお書きください。
送ったあとの本がどこの被災地に行って
どのような使われ方をするかについては
すべて現場を見ている地元のボランティアの
判断に一任ということで
行きたいと思っています。
日ごろ、子どもに関わっている人たちが
地元スタッフの中核になっていますから
安心して後方支援に徹しましょう。
ということです。
・また、函館市の市民有志も、1934年の函館大火で国内外から本12万冊を寄贈された恩返しとして絵本や児童書を被災地に送り、読み聞かせを行う取り組みを表明しています。;被災地に児童書を 贈る本を募集 市民有志「函館大火の恩返し」-北海道新聞[暮らし・話題
・さらに書店コミュニティサイトブークス(books)でも明確な寄贈先はまだ発表できないとしながらも被災地域に寄贈する本を募集すると発表しています。こちらの特徴は、他の事業者が児童書や絵本などの寄付に集中しているのに対して子供から大人まで幅広い層の読む本を募集している点です。4月6日に70箱分の仕分け作業をしたとあるので、かなりの数の本が集まっているようです。(http://twitter.com/booxcc/status/55578431143952385)
条件は
ご家庭で保管されている本を下記へお送りください。
選書はなるべくフィクション・エッセイなど楽しく読めるもの、役立つものをお願いします。
古いものでも構いませんが、汚破損のあるものはご遠慮ください。喜んでいただける本の例
絵本/児童書/図鑑/コミック/小説/実用書
・関連してですが、公共図書館が避難所などで必要な資料が参照できない場合FAXで書籍の情報を発信するサービスをはじめたことも報道されました。:asahi.com(朝日新聞社):図書館、被災地に本の一部を送信へ 権利者団体と合意 - 社会
また、ベネッセなど企業の中にも被災地へ救援物資として絵本を送っているところがあります。
・Webサイト制作を行う1PAC.Incが設立したTwitterなどを通じた被災地と支援者の綿密かつ迅速なネットワーク作りを目指す http://gift.negau.org/m/ でも、3月25日(金)から4月22日(金)まで文房具類やお菓子類、おもちゃ、生活用品などとともに絵本や児童書の寄付を東京・目黒の事務所で受け付けています。東北地方の各避難所に4月末をめどに届ける予定だということです。
・人気ミュージシャンMr.Childrenの桜井和寿さんらが設立したNPO ap bankでも「贈る図書館」プロジェクトをスタートさせました。こちらは津波被害などで図書館が利用不能になった地域の復興を目標としていて、子供のための絵本や大人も楽しめるような児童書、さらに新書など含め、古本でも構わないというのが特徴です。ご紹介した企画の中ではもっとも募集している本の種類が多いと思われます。
同様に被災地へ書籍などを送る種々の取り組みを紹介した、やや趣旨の違うブログを見つけたのであわせてご覧ください。
2011年03月29日 19時35分16秒
被災地の癒しに漫画本を!
テーマ:震災
http://ameblo.jp/maitakehomepage/entry-10845098226.html
投稿情報: Kenny | 2011/04/07 15:56
続報を書きました。 『続・被災地に本を送るあれこれ』 http://bit.ly/mGn3vo
2011/05/03
投稿情報: Kenny | 2011/05/03 15:48
震災から2年半が経過したいまでもこの記事に多くのアクセスをいただいていて、続報記事の執筆の必要性を感じています。このたび新しく明治大学のゼミが被災地へ寄贈するマンガを募集していますのでぜひご検討ください。
『被災地へ寄贈するマンガを募集しています』 #meiji http://www.meiji.ac.jp/gakucho/reconstruction/news/2013/6t5h7p00000gert6.html
投稿情報: Kenny | 2013/11/08 14:59