このブログでも何度かお伝えしたこどもの城・青山劇場・青山円形劇場の閉館問題ですが、僕はいま「こどもの城・青山劇場・青山円形劇場の存続を願う有志の会」の一員として活動しています。
同施設の閉館のきっかけとなったのが(これはこじつけのようなもので影のきっかけはもっと違うところにあるようですが)「3.11以降に見直された防災基準では大規模修繕に117億円かかる」というものでしたが、この試算の論拠はかなりアヤしいのではないか、そんなにかけなくてももっと小額予算の改修で充分運用が可能なのではと疑っています。いっぽうで、代々木の国立競技場は東京オリンピック開催に向けた計画のなかで改築に1300億円をかけるそうです。(ケタがちがう!!)
そこで、国費以外に都費やら助成金やらtotoの収入やらをかき集めれば工面できそうだという話題です。単純比較はできませんがこどもの城に関しても出そうと思えば117億円くらい都費やら寄付金やらで出せるのでは????
会のブログでは厚労省担当者に面会した際のはなしとして下のようなエピソードを伝えています。
多くのみなさんが疑問視している、閉館理由の「老朽化」。厚生労働省から、「老朽化の意味がよく伝わっていないようなので」と、一枚のペーパーが配られました。
「国立総合児童センター 震災影響建築物調査報告書」概要版。
調査目的には「大震災の影響による被害状況の把握と、今後の施設維持管理計画の確認を目的とする」とあります。
診断結果による総合所見は、「非構造部材またはそれとの構造体との取り付け部に安全性が確認できない箇所があり、建築非構造部材が大地震動によって脱落した場合、人命に与える影響はきわめて大きいと想定される。そのため速やかな対応策が必要であり、遅くとも10年以内に大規模修繕することを提言する」とあります。
つまり、建物の基本の駆体は安全性は再度確認されたが、外壁のタイルや天井板や照明などは大地震で落ちる可能性があるので、大規模修繕を10年以内にしようという提言です。この報告書は昨年12月にできたものですが、どこにも閉館しようということは書かれていません。存続は当たり前の前提で、修繕しようというのがこの調査報告書の結論でした。
実際、近隣の施設を調べると、NHKホールは1973年落成、08年に老朽化・安全対策工事をしています。東急百貨店本店は1967年開店し、何度かリニューアルをおこなっています。1985年完成のこどもの城は、新しい耐震基準でできており、修繕しながら使えば、長期に使えます。
このペーパーは、次に、「施設維持管理計画(今後30年間を想定)」とあり、大規模改修の概算工事費は117億円と書かれています。この117億円は「中期保全計画等から算出した値」と書かれていて、かなり大ざっぱな値のようです。大規模改修後の年間修繕費用は、1〜2億円/年と書かれています。
厚生労働省は、老朽化による大規模修繕に117億円かかることをふまえて、総合的に判断して、閉館を決めたと説明しました。
これがどの程度の財政負担なのか、はっきりさせたいと思い、現在の毎年の修繕費用をうかがいました。そうすると「今年度の修繕費用は3億円。その前は5億円とか」という説明がありました。
117億円かけて30年使えるようになるとすると、後年度負担のような考えでならすと1年で約4億円。それに想定される年間の修繕費を加えても、毎年の修繕費用はならせば5〜6億円ということになります。
かなりの歳出カットをしている現在でも3〜5億の修繕費用をだしているのですから、5〜6億円というのは、たしかに年間1〜2億円の上積みは必要ですが、閉館を決断するほど、極端に支出が増えるわけではありません。
【25年度政府予算案】国立競技場の基本設計に13億円 スポーツ関係は243億円|MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130129/oth13012919130006-n1.htm
toto:「海外試合も対象」案 国立競技場改修費捻出へ|毎日jp
http://mainichi.jp/sports/news/20130128k0000e050179000c.html
こどもの城、青山劇場、青山円形劇場、残して! こどもの城、青山劇場はどうして閉館になるの?
http://kodomonosiro.blog.fc2.com/blog-entry-30.html
こどもの城 震災影響建物調査報告書の本文が手に入りました。 http://kodomonosiro.blog.fc2.com/blog-entry-7.html
厚生労働省にいき、疑問点について聞いてきました
http://kodomonosiro.blog.fc2.com/blog-entry-6.html
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